地域住宅計画全国シンポジウム 2010 丹波篠山大会
大会チラシ大会案内


■開催挨拶
地域の資源を活かした新たな住まいづくり

篠山市長 酒井 隆明

 

 平成11 年4 月1 日、平成の大合併第1号となった篠山市は、兵庫県中東部に位置する人口4万5千人の城下町です。古来、京の都と山陰、山陽を結ぶ交通の要衝の地として、また丹波国篠山藩6万石の中心地として発展してきました。平成21 年には築城400 年祭を開催し、篠山の地域資源と人的魅力を活かした新たなまちづくりに向けて歩み出しています。
 このような中、篠山において全国各地から皆様をお迎えし、「地域住宅計画全国シンポジウム2010丹波篠山大会」が盛大に開催できますことに市民を代表し心から感謝するとともに歓迎いたします。
 さて、本大会のテーマを「美しき日本の暮らし、本物の住まい」として、宿場まちでの現地視察を交え、各地域での実践例を紹介しながら4つの分科会を開催し、空き家住宅の活用、古民家の再生、官民協働の仕組みづくり等について検討することにより、新たでまた懐かしい住まい方を創造して行きます。
 結びに、本大会にご参加いただいた皆様にとりまして、本大会が収穫の多い有意義なものとなりますようご祈念申し上げますとともに、皆様ご健勝のもと益々のご活躍を期待するものであります。


■開催主旨
美しき日本の暮らし・本物の住まい

 古より京と山陰、山陽を結ぶ交通の要衝の地であった丹波篠山の地にお城が築かれたのは今から400 年前。国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている河原町の妻入商家群や御徒士町の武家屋敷群、かつて宿場町として栄えた福住地区には、情緒あふれる歴史的な雰囲気を今に伝える街並みが形成されています。谷筋の農村集落には古民家が多く残り、色鮮やかな緑あふれる山々と田園風景の中で、自然に溶け込んだ風光明媚な集落景観を映し出しています。
 篠山市では地域固有の美しい景観や豊かな住環境を守り、貴重な地域資源である古民家を後世に残すべく、ボランティアによる古民家再生活動や市民ファンドの創設など、既存住宅ストックの流通促進に向けた新しい仕組みの構築に官民が協働して取り組んでいます。
 空き家となっている町家や農家などの価値を見直し、適切な再生・維持管理・流通促進によって、暮らしの質を創造する。廃校した小学校などの公共施設を新たな機能に転用することで、中心市街地や農村集落の活性化につなげ、地域自体を元気にする。そのためには、地域を動かしていく力、地域のみんなで考え、支える仕組みが必要です。
 日本の原風景、日本人の暮らしの原点が現在でも息づいているここ丹波篠山で、皆様と一緒にあらためて「本物の住まい」について語り合いましょう。


■1日目10月28日(木)
【基調報告】14:00〜
「丹波篠山の古民家再生とまちづくり」

篠山市副市長 金野幸雄
 

 私が建築家の才本謙二さんと知り合ったのは、もう10年近くも前になるでしょうか。才本さんは、その頃から篠山城下町の伝統的建造物群保存地区の活動に関わっていたと思いますが、6年前に、ひょんなことから篠山市立町の町屋をNPOで再生することになって、私たちの本格的な古民家再生の取り組みが始まりました。
 以来、空き家になった古民家を見ると再生・活用することが使命のように思われて、これまでに9件15棟の物件を手がけてきました。しかし、それぞれに立地条件、所有者の意向、資金調達の方法、活用方法などが異なるので、その都度、事業スキームを考案しながら試行錯誤で再生事業を進めているのが実情です。
 そして、こうした活動に身を投じることで、工務店等との連携、再生ボランティアの育成、市民ファンドの導入、また、集落トラスト、サプリース、エリアマネジメントなど古民家再生や空き家活用に必要なまちづくりの手法が少しずつ習得できるのだと思います。
 美しい日本の暮らし・本物の住まいについて考えるシンポジウムへの話題提供と問題提起になるよう、これまでの私たちの活動を振り返りながら、古民家の魅力とは何か、再生にあたっての課題は何か、まちづくりに果たす役割とその効果などについて、改めて才本さんに聞いてみました。

才本謙二: 兵庫県ヘリテージマネージャー・篠山市まちなみアドバイザー・才本建築事務所代表
1956 年京都府生まれ。関西大学工学部建築学科卒業。関西大学建築学科非常勤講師。2003年テレビ朝日「大改造!劇的美フォーアフター」に出演。平成13年度住宅月間国土交通大臣賞受賞、第5回日本木青連木材活用コンクール木材活用優秀賞受賞。「篠山市営こしお団地」。平成18年度木材利用推進中央協議会会長賞受賞、第8回人間のサイズまちづくり賞受賞、兵庫県くすのき建築文化賞受賞、第10回日本木青連木材活用コンクール林野庁長官賞「篠山市営福住本陣団地」。文化庁長官賞「竹林整備・篠山河原町伝建地区火災復興他(関連)」
【ひとこと】人・風・文化を大切にしたいと考えている。

金野幸雄: 篠山市副市長
1955 年徳島県生まれ、東京大学工学部土木工学科卒業、1982 年に兵庫県庁に入庁。
1995 年の阪神淡路大震災を経験し、震災復興に取り組んだことが、公民連携や市民協働のまちづくり
を考えるきっかけとなった。2001 年度から3年間の丹波県民局勤務を契機に、農村地域の風景計画、
地域コミュニティ再生、古民家再生などの調査研究、実践活動に取り組んでいる。そんな縁もあって、
2007 年3月から現職。

【ひとこと】日本人が忘れかけた美しい暮らしを篠山人は当たり前のように暮らしている。


1日目10月28日(木)
【各地の事例紹介】14:30〜

 少子高齢化の進行、人口減少社会への移行に伴い、空家や空地、未利用施設等が発生・増加しつつあります。
 良好な住宅、居住環境、地域社会の形成に向け、これらを地域資源として捉え、活用することが有効となります。
 今回、それに向けた課題認識や既に行われている施策等について、会員等の地方公共団体の方から情報提供をいただきました。篠山市をはじめとして各地の取り組みに関する情報を共有することで、今後の議論・情報交換の礎になることを期待します。

 詳しい内容は、コチラを参照。

三井所 隆史: みいしょ計画研究所
1971 年東京都生まれ。京都大学工学部建築学科卒業。北海道大学大学院博士後期課程修了。
且s浦都市開発・建築コンサルタンツ(現且s浦ハウジング&プランニング)を経て、2009 年1 月
より現職。工学博士。地域住宅計画推進協議会企画運営委員。国・地方公共団体等の住宅政策に関する調査研究、計画立案等に携わる。

【ひとこと】京都・大阪・神戸の側に佇む丹波篠山。しかし、これからの住宅づくり・地域づくりに向け、周辺大都市に負けないパワーとアイディアに満ちあふれています。

 


1日目10月28日(木)
【地域住宅計画賞 授賞式】15:00〜   受賞作品・活動

受賞者のみなさま

 


1日目10月28日(木)
【福住地区まち歩き】 16:00〜
資料:「市営、本陣団地」は、こちら
資料:「福住地区の町並み保存」は、こちら

■福住地区とは
 近世の福住は、山陰旧街道の宿場町として栄え、街道沿いに家屋が連なる街道村を形成しています。周囲を取り巻く産地には、籾井城をはじめその枝城である安口砦や安口西砦など中世の城跡が点在し、山麓部には数多くの寺院が分布し景観を特徴づけています。
 福住地区の特徴は、山陰旧街道(京街道)に沿って、かつての宿場町の町並みと農村集落の街村が連続して分布していることです。

■宿場町の町並み
 旧宿場町は、街道沿いに白壁の商家が連なっています。敷地は、妻入りの摂丹型を物語るように間口が狭く奥行きが深い町屋型の敷地が多く、間口が広いものは、土壁や別棟が主屋と並んで建ち、敷地周囲を脇門等の土壁や板塀が取り囲んでいます。家屋は、妻入桟瓦葺の屋根を基本に1階軒下部分に格子を備え、半間ほど下がった位置から2階が立ち上がり、厨子2階が多く、切り妻面に一文字の小庇が設けられ、開口部はムシコ窓となっています。

■農村家屋の町並み
 農村集落の川原・安口・西野々では、街道沿いに連続して妻入り農家が町並みを形成しています。福住ほど蜜に建てそろっていませんが、少し街道から後退して主屋を設け接道庭を配して落ち着いた町並みを形成しています。主屋に隣接して妻入り2 階建ての農作業小屋を設けている点が宿場町にはない特徴となっています。家屋は、妻入り桟瓦葺若しくは茅葺屋根を持ち、大きな三角の妻面が連続するどっしりとした力強い農村家屋ならではの景観を形成しています。

       
       

福住地区町歩きの様子


1日目10月28日(木)
【意見交換会】
ささやま荘 18:00〜

 

意見交換会の様子


1日目10月28日(木)
【篠山城下町内とツアー(希望者のみ)】 20:00〜
 

2日目10月29日(金)
分科会T:中心市街地活性化【河原町・鳳凰会館】

歴史的な街並みを活かした中心市街地の活性化

 伝建地区を核に旧道沿いに町家や武家屋敷の古民家が連なる中心市街地。こうした歴史的な環境ストックを上手く使いこなすこと(まちなか生活居住の再生)による中心市街地の活性化方策を探ります。

■城下町の建設
 篠山城は関ヶ原の戦に勝利した家康が大阪城の押さえの
ひとつとして1609年(慶長 14年)天下普請で築いた。
 城下町の整備は翌年から始まり.. 40年後にほぼ完成した。出入り口部等の要所には寺院が配されている。

■武家町の町並み
 城の外堀に面する形で武家屋敷を配している。現在残る伝建地区の御徒土町通りは、徒士が集住した地区で、現在も茅葺の武家屋敷が立ち並び、門と塀の続く端正な町並みが形成されている。(西新町)

 門と築地塀の続く武家屋敷の町並み。往時の風情を偲ばせる長屋門は真壁造りの荒土壁仕上げ又は白漆喰に腰壁羽目板張りが通例。武家地瓦葺は、近代以降によるもの。(山内町)

 格子の町屋が立ち並ぶ商家町は、山陰旧街道に沿って軒を連ね、間口は.3間前後の瓦茸中二階の妻入り町屋が多く、奥行き20間以上、通りに面して主屋・中庭・離れ座敷・土蔵の順に配されている。大壁造りの白漆喰又は灰中仕上げで、ムシコ窓や小庇に出格子窓が印象的。(河原町)

※篠山市篠山伝統的建造物群保存地区 (40.2ha、平成.. 16年指定)
 国指定の史跡篠山城跡とその周囲の町割された旧武家町と旧商家町からなる。伝統的建造物(建築物)194件、伝統的建造物(工作物)63件、環境物件72件。現在篠山まちなみ保存会を中心lこ住人、専門家、行政3者連携によるまちづくり活動が活発に展開されている。
資料:「篠山市篠山伝統的建造物群保存地区について」は、こちら

*協議の視点*
@中心市街地や商店街として、歴史的な建造物の希少性や懐かしさや本物の居心地のよさ等の新たな評価に基づく
古民家再生(ギャラリーや町家カフェ)の動き
A歴史的な町屋等に居住することの意義と空き家活用の必要性
B町の遺伝子や住文化の継承と中心市街地の活性化方策


2日目10月29日(金)
分科会U:農村集落活性化 【大山地区・西尾邸】

庄屋等の古民家を活かした農村集落の活性化
 郊外の農村集落には旧庄屋等の歴史的な建築が点在し、住文化が継承されています。これらの歴史的資源の再生・活用手法、及び歴史的資源を核とした農村集落の維持・活性化手法を探ります。
 大山地区は、東寺(京都)と共に中世の古文書が多く残され、わが国の中世の荘園史を語る上で欠かせない地域として
多くの歴史書や論文で紹介されています。このため今も東寺領大山荘の里として語られる場合が多く、大山川流域に数
多く分布する古墳と共に古来からの歴史は地域の誇りともなっています。深い谷筋ごとに中世来の集落が分布し、地頭
職中沢氏の館跡の「殿垣内」や大阪街道と京街道の二街道が交差する荘園市庭跡等数多くの史跡が残り、池尻神社に伝わるヤマタノオロチ伝説を人形狂言に仕立てた演題「神変応護桜」を奉納する秋の例祭とともに歴史文化が息づく里と
して知られています。県土の分水領を成す山々は、天保年間の趣法山(しゅほうやま)として山林振興が図られ、地域の公共事業を担う今日の財団法人大山振興会に引き継がれています。
 現在大山地区には、庄屋の園田家や、酒造の西尾家、そして山林振興の西垣家といった大邸宅の古民家が残されてお
り、また小学校に隣接して旧保育園の懐かLい木造校舎が残されています。こうした集落に点在する古民家等の施設をどのように活用し、地域の活性化に生かすのか、大山地区では、まだ手つかずの大邸宅等の施設を見学し、こうした地域資産を活用した地域の活性化の方途を検討協議します。

資料:「庄屋等の古民家を活かした 農村集落の活性化 大山 西尾邸」は、こちら

■西尾邸:篠山市大山上景観形成重要建造物

 大山郷の庄屋。江戸時代の酒造業を営み、篠山藩の御用達を務めた旧家。屋号は萬屋。江戸後期の俳人西尾武陵(1766〜1838)の生家としても知られる。主屋は享保18年(1733)建造、木造2階建で瓦葺。旧山陰街道の景観形成に寄与している。6畳の茶室と3畳の水屋からなる茶室(社陰軒)は、文政3年(1820)武陵によって建築。会場となる土蔵ギャラリーは、酒造、を改修したもので、シューベルティアーデたんぱ街角コンサートの会場としても利用されている。
 平成16年、国の登録文化財、平成17年県の景観形成重要建造物に指定。
庄屋の岡田邸 山林振興の西垣邸 旧保育園

*協議の視点*
@大山地区及び歴史的資源(建築と住文化)の魅力と課題
A歴史的資源の再生・活用手法
B歴史的資源を核とした段村集落の維持・活性化、地域の風崇の継承手法

西垣邸 西垣邸 岡田邸 岡田邸
旧保育園 旧保育園 西尾邸 西尾邸(土蔵ギャラリー)

分科会Uの様子

 
 

2日目10月29日(金)
分科会V:エリアマネージメント 【集落丸山

資料:「丹波篠山の宿:集落丸山 −空家古民家を生かした集落再生の仕組み−(横山宜致)」は、こちら
資料:「LLP丸山プロジェクトの概要」は、こちら

■古民家再生による限界集落のエリアマネジメント
 空き家となっていた古民家を改修して宿泊施設として開業した集落丸山。再生した古民家を視察いただき、既存住宅ストックや地域資源を活かしたエリアマネジメントの手法を学び、今後の集落のあり方を考えます。

■.集落丸山
 茅葺民家が12軒。うち7軒が空き家となり、残る 5軒に19人が仲良く暮らしている。
篠山城下町の水源地、御獄の森山麓の細い谷筋に位置する「集落丸山」は、城下町から車で7分の距離ながら、懐かしい日本の原風景がそのまま残っている。携帯電話もつながらない。都会の喧騒さを離れた別世界の風景が今も生きている。この丸山の財産をみんなで維持管理し活かすこと、そこに無限の可能性があると私たちは信じている。
 集落は家族である。私たちは、これまで培ってきた豊かなコミュニティを背景に、使われなくなった個人資産は地域の共
有資産であるとの認識のもと、他地域に住む財産存続者に代わって個人資産を協同管理すること、生きがいの持てる自律した地域運営を創造すること、そのための体制準備を行うこととした。先人を想い、未来を育む里づくりを推進したい。(NPO集務丸山設立趣意脅から作成)

明かり 平面図 ほの穂 平面図 萌黄 平面図

*協議の視点.*
@集落丸山に学ぶ古民家再生及び維持管理のノウハウ(再生技術、補助金活用、資金調迷、住民による役務提供等)
A農業、林業など生業との連携のあり方(地場野菜の提供・販売、地元木材による古民家再生等)
B今後の集落整備のあり方(里山の風景づくり、世代交代への対応、新住民の受け入れ等)

 

明かり・アイランドキッチン 明かり・ダイニングを望む 明かり・洋室1 明かり・トイレ
ほの穂・五右衛門風呂 ほの穂・かまど ほの穂・和室3を望む 萌黄・正面
萌黄・正面 萌黄・通り土間 集落内のレストラン 集落内のサイン
 
 

2日目10月29日(金)
分科会W:しくみ 【西町】

資料:「兵庫ヘリテージマネージャーの取り組み(才本謙二)」は、こちら
資料:「空き家の再生(酒井宏一)」は、こちら

■民家再生と地域の活性・管理の仕組み
 新規居住者等の流入促進や新たなコミュニティビジネスの展開など地域活性化に向け、地域資源である古民家の再生・維持管理する持続的な仕組みや事業推進体制等のあり方について協議します。
陶々菴(今村邸):陶々菴は、明治期陶工・今村静齋(初代)が自宅の庭に窯を築き、篠山焼を創始した旧製陶所の建物。今も登り窯や茶室が残り、陶工の息吹を感じることが出来る。

  西町・陶々菴(今村邸)
■ボランティアと市民ファンドによる「古民家再生」の仕組みイメージ
 古民家の再生を事業化し、維持管理や活用を図っていくためには、新たな組織体制や推進する仕組みづくりが欠かせな い。篠山ではファンドとボランティアによる古民家再生の取組やLLP(有限責任事業組合)による事業化などが試みられている。
 元来空き家や空き地対策は、市場原理を取り入れ、流動性を持たせることで地域の活性化を促そうとする場合が多い。
 篠山では個人資産を地域資産として活用することで、あらたな公共としての側面を強め、公的な助成運用がしやすい仕組みが試行されているが、一方で資金、人材、運用、事業化等の多くの課題も明らかになってきている。古民家や空き地等の不動産を地域資産として運用活用し、社会的な事業を地域協働で創りだすことで、持続的な地域社会を構築することが出来るのではないか。
 地域活性化に寄与する持続的な地域マネジメントの方策を参加者と共に検討する。
■集落トラストの事業スキーム
 

*協議の視点*
@民家の再生や活用・流通に向けた資金調達のあり方(市民ファンド、擬似私募債、補助金等)
A古民家を地域資源として活用するための空き家流動化の手法(所有権と利用権の分離等による古民家の地域資源化、公益的な主体によるサプリース等)
B民家を再生・維持管理する人材の育成(工務店等の技術向上、ボランティアの育成、古民家の利活用をマネジメント
する主体の構築、これらの主体の連携による古民家の維持管理体制の構築等)


2日目10月29日(金)
【パネルディスカッション】14:00〜

豊かなくらし、元気な地域、動かす力
 

パネルディスカッションの様子

■パネラー

角野幸博: 関西学院大学総合政策学部教授
1955年京都府生まれ。京都大学工学部建築学科卒業。大阪大学大学院博士後期課程修了。福井工業大学非常勤講師、鞄d通、武庫川女子大学教授等を経て、2006年4月から現職。工学博士。一級建築士。
主な著書/「郊外の20世紀」(学芸出版社)、「近代日本の郊外住宅地」(鹿島出版会、共編)、 「都心・まちなか・郊外の共生」(晃洋書房、共編)、「都市のリデザイン」(学芸出版社、共著)、他。

【ひとこと】篠山のブランドイメージに束縛されることなく、また損なうこともないまちづくりを。

森岡 武: (財)兵庫丹波の森協会 丹波の森研究所 専門研究員
1968年大阪市生まれ。京都工芸繊維大学工芸学部造形工学科卒業、工業科学研究科(造形工学専攻)修了。
1996年アルパック入社。現在、計画主査。..
2005年より(財)兵庫丹波の森協会丹波の森研究所登録研究員、2008年より一般社団法人ノオト理事。
2008年4月から10年3月まで篠山チルドレンズミュージアム館長を務める。
自給持続可能な社会を目指してまちづくりに奔走中。

【ひとこと】篠山は生活文化度が高いまち。丹波篠山スタイル=独自の幸せのものさしづくりを期待しています。

酒井宏一:NPO法人町なみ屋なみ研究所理事長・兵庫県職員
1955年尼崎市生まれ。高知大学農学部林学課卒業 同大学院修了。
2005年、.NPO法人たんぱぐみで市民ファンドとボランティアによる古民家再生の新たな仕組みづくりに着手。
2009年にはNPO法人「町なみ屋なみ研究所J」を設立。「立町の町家」等9棟の古民家再生と店舗等での活用を実現。古民家の再生と活用だけでなく、伝統的町並みを活かした地域の活性化に取り組む。
第10回兵庫県人間サイズのまちづくり賞受賞、第25回まちづくり月間国土交通大臣賞受賞「丹波古民家再生プロジェクト(たんぱく'み)」。

【ひとこと】伝統的な町放は篠山だけでなく日本全体にとっても大きな財産です。

才本謙二: 兵庫県ヘリテージマネージャー・篠山市まちなみアドバイザー・才本建築事務所代表
1956 年京都府生まれ。関西大学工学部建築学科卒業。関西大学建築学科非常勤講師。2003年テレビ朝日「大改造!劇的美フォーアフター」に出演。平成13年度住宅月間国土交通大臣賞受賞、第5回日本木青連木材活用コンクール木材活用優秀賞受賞。「篠山市営こしお団地」。平成18年度木材利用推進中央協議会会長賞受賞、第8回人間のサイズまちづくり賞受賞、兵庫県くすのき建築文化賞受賞、第10回日本木青連木材活用コンクール林野庁長官賞「篠山市営福住本陣団地」。文化庁長官賞「竹林整備・篠山河原町伝建地区火災復興他(関連)」
【ひとこと】人・風・文化を大切にしたいと考えている。

■コーディネーター

内田晃:地域住宅計画推進協議会企画巡営委員長・北九州市立大学准教授
1970年福岡県生まれ。九州大学大学院人間環境学研究科都市共生デザイン専攻博士課程修了。財団法人北九州都市協会を経て2007年より現職。博士(人間環境学)。専門分野は都市計画、住環境、交通政策。
主な社会活動/ 1996 〜98年山田市まちづくり専門員.. (HOPE計画)。
 2008年「北九州市環境首都総合交通戦略策定委員会」委員
2005年より九州大学工学部建築学科非常勤講師。
主な著書/「中心市街地再生と持続可能なまちづくり」(共著、学芸出版社)、「住みよい都市」(共著、共同通信社)

【ひとこと】空き家も使い方によっては逆にキラリと光る地域資源になり得ます。既存ストックを活用した「ササヤマスタイル」の住まい方をみんなで考えましょう。
 

 

 


2日目10月29日(金)
【来年度開催地挨拶:熊本県水俣市】15:30〜